山口県のたつくり、瀬戸内海のちりめん、
千葉県・銚子のいわし、さんま、川えび、北海道の豆…。
カネツジのつくだ煮はその原料のほとんどが国産ベース。
「ワクワクするおいしさ」を食卓に届けたい、
という想いで吟味した素材は、
創業当時から変わることはありません。
そして、厳選した国産素材であっても製造前後の検品に
一切の妥協を許さないのもカネツジの流儀。
そこには食の安心・安全を確保できてこそ、
「おいしさ」を語れる資格がある、という姿勢があります。
選別、浸し、計量、炒り、煮る、冷却、詰め、と
仕上がるまでにいくつもの工程を経るつくだ煮づくり。
時代の流れとともに、製造に使われる機器なども
より効率性を追求できるものになっていますが、
変わらないのが煮ている時にかき混ぜる工程。
撹拌機では味が均一にならず、ムラができてしまうため、
今でも大きな杓文字を使う人の手による作業を行います。
杓文字を通して伝わる素材の当たり方、
粘りで出来不出来を見極める、職人の技がそこにあります。
艶々とした美しい照りを持つつくだ煮。
これを生むのが仕上げに施す秘伝のかけダレです。
素材の旨みがしみ出した煮込み液の残り汁に、
醤油や水あめなどを足しながら
カネツジ独自の味に整えます。
かけダレには見た目の美しさだけでなく、
表面の乾燥を防ぎ、鮮度を保つという役割があり、
先人たちが編み出した知恵とも言えるもの。
厳選した調味料と配合、素材と合わせるタイミング、
そのどれもが職人の技の見せどころです。